- ボンドウォッチ
- 2008.05.03 Saturday
- category: movie watch
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映画の中で小物として使われた時計が、あるとき「○○ウォッチ」と映画名をつけて呼ばれるようになることはよくあります。
例えば以前に紹介したエイリアンウォッチ。ジウジアーロのデザインしたセイコーの時計が、映画「エイリアン2(原題ALIENS)」の中で、シガニーウィーバーの腕に巻かれたことで、その名が付けられました。
さらに有名なのが「ボンドウォッチ」です。映画「007」の中でスパイ小物として、ジェームズボンドが装着した時計たちは、それだけでプレミアムの対象になることがよくあります。
ボンドウォッチというと、ロレックス(時代に応じてその年代にあったサブマリーナが使われてきましたが、一般的にはショーン・コネリー時代に登場したリュウズガードがないタイプがボンドモデルとして認知されています)やオメガ(シーマスター)のイメージが強い人も多いかと思いますが、実は意外と侮れないのがセイコーをはじめとするデジタルウォッチ。特にロジャームーア時代には、数々の名作デジタルウォッチが映画の中で重要な役割を果たしています。
代表的ないくつかを揚げれば
「LIVE AND LET DIE」(邦題「死ぬのは奴らだ」1973年)
使用時計:PulsarII(P2)
元祖LEDの名門「ハミルトン・パルサー」のセカンドモデルです。LEDはドッド表示。写真上のものはティファニーとのダブルネームのものです。
「THE SPY WHO LOVED ME」(邦題「私を愛したスパイ」1977年)
使用時計:SEIKO QUARTZ LC
06LCの発展系。詳細はこちら。
「FOR YOUR EYES ONLY」(邦題「ユア・アイズ・オンリー」1979年)
使用時計:セイコー・ハイブリッド
いわゆるデジアナです。
セイコーはこのほかにも数多くのタイトルで使用されていますが、セイコー・ボンドウォッチといって最も有名なのはこれでしょう。
「OCTOPUSSY」(邦題「オクトパシー」1983年)の中で使用された名品「デジボーグ」。
いまだに中古市場でも人気のデジボーグですが、ショックアブソーバー付き・シルバーウェーブ(セイコーの防水時計)のこのモデルだけは別格として高値で売買されています。海外でも人気が高いみたいですね。
さらに「オクトパシー」内では世界初のテレビ内蔵時計「SEIKO TV Watch」(黒枠のついた1stモデル)も使われています。
どのように使われているかというと・・・気になる人は映画でチェックしてみてくださいw
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- SEIKO Speedmaster Giugiaro series in ALIEN2
- 2008.01.19 Saturday
- category: movie watch
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映画を見ていると、小道具として様々な腕時計が出てきます。
一旦そういうの見つけちゃうとダメですね、その腕時計のことが気になって落ち着かない。次に手元がアップになる瞬間を捉えようと動体視力をフル稼働しているうちに、話が終わっちゃったりして、ストーリーが全然頭に残りません。
マクロロンメンバーで映画の話をしていても、「あの映画の主人公、ボイスノートしてたでしょ?」なんて話がよく出る訳ですが、「ところであの映画ってどんな話でしたっけ?」なんて聞くと、誰も答えられなかったりして・・・w ひどいものです。
※ボイスノートは80年代に発売されたセイコーの音声録音機能付きデジタル時計です。
数ある映画時計の中には、そこに登場したことで、プレミアムがついているものが少なからずあります。「007」シリーズに出てくるロレックス、ハミルトンパルサー、セイコーなどは「ボンドモデル」として海外でも評価が高いですし、「スピード」でキアヌリーブスがしていたG-SHOCK 5600は「スピードモデル」として、同時期のGショックの中でも特に人気です(生産数が多いのでプレミア的には並ですけど)。
さて、そんな映画時計の一つに「エイリアンモデル」と呼ばれる時計があります。
「ALIEN2」の中でヒロインのRIPLEY(リプリー)が装着しているこの時計。
SEIKOがイタリア・カーデザイン界の巨匠、Giorgetto Giugiaro(ジョルジョット・ジウジアーロ)にデザインを依頼した80年代の傑作「Speedmaster」です。
登場の仕方はこんな感じ。
気を抜いていたらまず間違いなく見逃しますね。ケンシロウ並みに動体視力を働かせながら、映画のストーリーに集中しないように、しないようにとがんばらないと、なかなか見つけられるものじゃありません。「ALIEN2」はよく出来た映画なので、ついつい話に引き込まれちゃうから困るんですが・・・(笑)
これまで、エイリアンモデルといえば、このサイドにプッシャーが飛び出したクロノグラフ(この形状は、ドライバーがグローブをしたままでもクロノグラフを扱えるようにと、ジウジアーロが考案したものです)だけを指していたわけですが、その通説を揺るがす、新たなスクープがマクロロンメンバーのkokopelli氏から届きました。
まずはこの写真を見てください。
「ALIEN2」のキーパーソン(いやキーアンドロイドか)、ビショップがナイフ遊びをするあの有名なシーン。目を凝らすと、その右手には、なんとリプリーモデルと並ぶジウジアーロシリーズの一つ、通称「オフセットモデル」を見ることができます!
これまで20年もの間、誰も気づかなかったこの事実。いや〜驚きました。映画はもっと真剣に見なければいけませんね(笑)。
さらに、今度はメンバーのHAL氏からも新たな情報が。「ALIEN2」の中には、ほかにもSEIKOの傑作が使われているというではありませんか。
コマンド部隊の手元にご注目下さい。
パルスメーターです。こちらはジウジアーロとは関係ありませんが、やはり81年発売のセイコー。その名の通り、脈拍数が計測できるというギミックウォッチです。
しっかし、当時のセイコーは、近未来的なデザインの時計というイメージがよっぽど強かったんでしょうね〜。
80年代のセイコーは、ヴィンテージウォッチ市場ではこれまで、国内のみでの人気でしたが、最近はジウジアーロモデルの浸透なんかもあって海外でも急騰しているようです。中でもリプリーモデルは特に評価が高いんですが、この事実が浸透すると、ビショップモデル、コマンドモデルもこれから来るかもしれませんね。
・・・ところで、「ALIEN2」ってどんな話でしたっけ?(笑)
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